概要
このブログでNIKE以外のモデルを扱うのは初となる。それぐらい特別なモデルである、ポンプフューリー。スニーカー好きな方であれば、「リーボックの代表モデルは?」と聞かれればまずこのモデルを挙げるだろう(エイリアンスタンパーとかクラシック好きな方はスミマセン)。
オリジナルの発売は1994年であり、実に発売から25年あまりが経っているにも関わらず、まったくそのデザインの先端性は色あせない恐るべきモデルである。当時発売されたカラーは、シトロン(1st・1994)、サックス(2nd・1994)、パープル(3rd・1995)、トリコロール(4th・1995)あたりまでがなんとなくオリジナルの扱いで、その後、イーストベイ別注モデル(1996)、香港返還モデル(1997)、ジャッキーチェンモデル(1997)、シャネル(2001・非売品)などのレアモデルが次々と登場した。
空前絶後のスニーカーブームとなった1995-96年当時、AIRMAX95と双肩を成す爆発的人気を誇り、定価の数倍の価格で取引されていた。当時の人気は、シトロン>サックス≧トリコロール>パープルだったように記憶している(たぶん)。
現在に至るまで、多種多様なカラーリングや素材、派生モデルを展開し、コラボモデルもかなりの数が存在している。オリジナルカラーも15周年、20周年などの節目に復刻されており、今回購入したものは2019年発売の25周年記念復刻モデルとなっている。
筆者は90年代当時にはさすがに手が出なかったのだが、2002年ごろ古着屋で発見したブラックのデッドストックが初めての購入だった。10年以上愛用したのだが接着剤の劣化でソールが完全に剥離したため、2015年か16年ごろにネイビーを購入したもののモノトーン調が何か物足りなくなり、当時からの憧れが強いトリコロールをセールで発見し購入に踏み切った。
購入方法
2020年6月 藤井大丸オンラインにて13,860円(新品)で購入。
販売方法
リーボックストア、ATMOS、BILLY’s、ABCマートなど。
発売日
2019年7月12日
定価
¥19,440
箱のデザイン
青いReebok Classicスタイルで引き出し式のボックス。いつもNIKEの赤みがかったオレンジをよく見ているので、青は新鮮。包装紙はReebokのロゴが前面に印刷されたもの。
本体のデザイン
もはや説明不要な気もするが、最大の特徴は何といってもシューレースの代わりにエアチャンバーによるフィッティングシステムを全面に押し出した近未来的なデザイン。シュータン近傍についたポンプがアイコンとなっている。
シューレースがないことでほっそりとしたミニマルな雰囲気を醸し出しており、モードにも相性がいい点も人気の理由だった。また、アウトソールが前後の2パーツに分割されているのも当時としては画期的で、その近未来的な雰囲気に寄与している。
トリコロールと言いながらも、赤はアクセントで、ベースは白、黒、青でまとめられた夏に履きたくなるさわやかなカラーリング。このほかも90年代当時のポンプフューリーは奇抜ながらもハイセンスなカラーリングが多かったため、夏にハーフパンツに合わせている人が多かったように記憶している。
ディテール
現代のモノコックな作り方が主流のモデルに比べ、やはり25年前とあってパーツの切替が大変多く、ディテール解説しだすときりがない。ので代表的な部分だけ記述することにする。
チャンバー部分はライナーソックとは固定されきっておらず、多少自由に動くことで脱着をスムーズにしている。チャンバー部分は正面から見るとクワガタのように二股に分かれているが、離れないようにゴム製のパーツで拘束されており、これがフィッティングの肝となる。踵側も同様の構造である。
分割されたミッドソールは軽量ウレタン製であり、TPUのプレートで連結されている。ヒールにはクッショニングシステムのヘクサライトが搭載されており、そこかしこに顔を出して当時の最先端技術をこれでもかとアピールしている。アウトソールは黒。
なおスニーカー好きが避けて通れないディテールとして、前期型と後期型というものがある。これは、1994年組のシトロン、サックスと、1995年組のパープル、トリコロールでマイナーチェンジが施されていたことを指す。今回の復刻は、本来後期型であるトリコロールを前期型の形状にしたモデル。なお筆者は、トリコロールは後期型の形状のほうが格好いいと思ってたのですが、実物見たらどうでもよくなりました。
履き心地とサイズ感
基本的に細く、甲が低く、履き口も狭い形状のため、日本人向きではない形。ポンプを注入しなくても結構フィット感は強め。
ということで履いた感じはやや小さめに感じるので、NIKEサイズと同等(≒通常の靴サイズ+0.5cm※あくまで筆者の感覚です)が目安だが、窮屈なのが苦手な人はさらに0.5cmアップでもいいくらい。ただしあんまり細長くなるとせっかくのシルエットが台無しなので、できれば試着してからがお勧め。
一部アッパーに穴が開いているのと、くるぶし下部がパカッと開いているので、冷え性の方は冬履きはかなり厳しく、ソックスにも気を使いたいところ。
クッショニングは良好なのだが、ソールの設置面積が少ないせいか長時間履いていると筆者は足裏のカカト側が痛くなる。知人は気にならないらしく履き心地抜群といっているので、歩き方などで個人差がありそう。個人的には、ウォーキングやランニングには不向きだと思う。
その後の入手方法と価格相場
シトロンは相変わらずの人気ぶりだが、そのほかはカラーによりまちまち。やはりオリジナルの人気が比較的高いようだが、世界中を探せばサックスがセール価格で売っているようなサイトもある。
インラインのカラーならばREEBOK公式でもアンダー1万円から購入でき、色の選択肢もかなり多いことから、一足欲しいあるいは試したいという方にはまさに買い時ではないだろうか。
※これを書いている2020/07/12現在、香港返還モデルはReebok公式とBILLY’sにてサイズあり、シトロンは公式で23センチのみ残っている模様。
トリコロールについては、2020/07/12現在、新品正規でも小さいサイズはまだセール価格で発掘可能。リセールサイトでの取り扱いは少なく、モノカブ、StockXは取扱いなし、GOATは送料鑑定料足すと日本定価より高くなりそう。
なお、筆者は5年前の20周年復刻時にセールでみかけ(そのときに買えば…)、今回もセールになるだろうと踏んでじっと耐えた末の購入となった。定価に割高感を感じる方は、5年後まで待つのも一興かもしれない。
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